ホテル業界で働く人にお勧めの資格は?教えて!
ホテルに入社後、研修やOJTで業務を習得してきたと思いますが、ホテル業務に関連した色々な資格が存在します。改めて体系的に学び直す資格もありますし、より専門性を高める資格もあります。ホテルスタッフにとってポピュラーな資格や、取得しておくと今後のキャリアに優位な資格をいくつかご案内致します。参考にしてみては如何でしょうか?
レストランサービス関連の資格
レストランサービスに従事している人たちにとっては一般社団法人日本ホテル・レストランサービス技能協会が実施するレストランサービス技能士の資格が一番の権威になるでしょう。学科試験と実技試験で構成され、料飲サービスに関連する唯一の国家資格になります。1級から3級まであり、1級を取得するには11年以上の実務経験か2級合格後4年以上の経過が必要になります。長い実務経験と飲食に関連した幅広い知識を必要とすることからも信用度が高い資格と言えるでしょう。合格率は平均で1級36%、2級42%、3級56%程度になります。試験は年1回、全国9カ所の会場で開催されます。
一般社団法人日本ソムリエ協会が認定する「ソムリエ」や「シニアソムリエ」という資格はレストランに勤務する方にとって一番の知名度とステータスのある資格になるでしょう。ワインを中心とした専門的知識・テイスティング能力を有するプロフェッショナルの呼称になりますが、ソムリエの場合、アルコール飲料を取り扱うサービスを3年以上経験している方が対象になり、シニアソムリエはソムリエ資格認定後3年目を迎える方が対象になります。ソムリエ・シニアソムリエともに一次試験は筆記、二次試験はテイスティング、三次試験はサービス実技となり、全てをクリアして認定となります。受験者は年々伸びている傾向です。合格率はソムリエについてはこの数年40%前後で推移していますが、シニアソムリエはこの5年で47%から22%に下がってきており、資格取得が難しくなってきています。裏を返せば、今後はシニアソムリエのステータスがより増すことになるということでしょう。
お酒に関する資格として一般社団法人日本バーテンダー協会が認定するバーテンダー呼称・技能認定試験があります。この資格がなくてもバーテンダーとして勤務はできますが、資格を有することで確かな技術者の証明となりホテルの信用を高め、お客様への安心感を生むことになるでしょう。この資格は筆記試験のみとなり、合格率も高い傾向のようです。更にその上位にインターナショナル・バーテンダー呼称・技能認定という資格があります。こちらの受験資格は、日本バーテンダー協会の会員として3年以上在籍し、バーテンダー実務経験7年以上が必要で、更にバーテンダー呼称・技能認定を取得してから2年経過している必要があります。試験実施科目として一次試験は筆記、2次試験は実技試験となっておりますが、協会指定の研修を事前に受けるため準備をしっかりしておけば合格は難しくないようです。
ブライダル関連の資格
ブライダルコーディネートをするにあたり、特に資格は必要ありませんが、一般社団法人日本ブライダル文化振興協会が認定しているBIAブライダルコーディネーターの資格を取得することはひとつのステータスになるでしょう。日本ブライダル文化振興協会は国内のホテル・結婚式場及び婚礼に関わる企業等約530社が加盟している日本のブライダル業界唯一の業界団体です。受験資格は特になく、1日9時間程度の講義を7日間受けることで取得できます。
今回は特にレストランサービスとブライダルに絞って資格のご案内をしましたが、他の職種でも様々な資格があります。スキルアップは勿論のこと、転職をする際にも有利に働きますので積極的に取得を目指されてはいかがでしょうか?