【初級編】外資系ホテルの組織はどうなっているの?教えて!
ホテルには日系と外資系という分け方があります。以前、日系ホテルの組織については「【初級編】ホテルの組織ってどうなってるの?教えて!」で書きましたが、今回は外資系ホテルの組織について解説したいと思います。
外資系ホテルの組織
外資系ホテルは、ホテルの所有者と運営者が分かれている「運営受託方式(マネジメント・コントラクト)」のケースが多くなります。ホテル所有者は日系企業であることが多いですが、運営者が外資系ホテルチェーンであるため、一般的には「外資系ホテル」と呼ばれます。「運営受託方式」とはホテルの所有者が運営者に、人材の確保をはじめホテル全体の運営を委ねることになります。
外資系ホテルの組織の特長
具体的にはまず、外資系チェーンホテルの本社から総支配人が任命されます。総支配人は管理職の任命をはじめ様々な施策などについて、独断で決済できる大きな権限を持ちます。ただ総支配人に絶対的な権限がある代わりに明確な利益目標が定められており、達成できない場合は全責任を負うことになります。同じく各部門の支配人(部長)にもそれぞれの管轄部門についての権限が与えられる反面、その立場での責任が求められます。
海外のブランドホテルの組織は合理的かつシンプルにできている傾向で風通しがよく、現場から良いアイデアが上がればスピーディーに反映される風土があります。またサービスマニュアルや研修などしっかり整備されており、世界どの国でも統一感のあるサービスを提供しています。ただ外資系ホテルの組織は合理的であるがために、ホテルへのロイヤルティよりも個人のスキルアップやキャリアアップに意識が行きがちです。その顕著な例として転職率については外資系ホテルの方が圧倒的に高くなっています。
日系ホテルと外資系ホテルでは、組織形態に明確な違いが見て取れます。またその違いによってホテルの社風などが醸成されているとも言えるでしょう。日系・外資系の組織のどちらが優れているということではなく、働く人自身の性格や目標によって向き不向きがあると言えると思います。就職する際には慎重に判断をする必要があるでしょう。