【初級編】知らなければ困る、ホテル専門用語とは?教えて!

どの業界にも専門用語は存在しますが、ホテル業界でも多忙な業務を効率的に行うために専門用語・略語・隠語が多用されます。これからホテル業を目指す方々に、今回は知っておくべき初歩的な専門用語をいくつかご案内したいと思います。

宿泊部門で多く使う用語とは?

今回はホテルの宿泊関連の基本的な専門用語をいくつかご案内致します。  先ずはラックレートという言葉がありますが、簡単に言えば客室の正規価料金になります。客室ごとに定められた室料で、パンフレットなどに掲載される料金です。また宿泊部門は常に客室稼働率(ルームオキュパンシー)を気にしています。客室稼働率とは客室の使用状態を表わし、どのくらい稼働しているかを表わす指標になります。稼働した客室を、その時に使用が可能であった客室で割った数字になります。ホテルの客室は今日売れ残った分を明日売るということができません。ですので、ある日の稼働率が上がらないと判断した場合は、OTA(オンライントラベルエージェント)いわゆるインターネット予約サイトなどを駆使して、料金の調整をして稼働率を上げる努力をします。  ただ、安売りすれば確かに稼働率が上がるかもしれませんが、料金を下げすぎると当然利益は上がりません。また大きなイベントなどがあり、何もしなくても満室になると予想できる日もあります。その日をわざわざ安売りする必要はなく、ラックレートで充分販売することができます。  そこで考え出されたのがレベニューマネジメント(イールドマネジメントともいう)になります。需要を予測して収入(レベニュー)の最大化を目指し、適切な販売管理を行うことを言います。満室が予測される日は、販売の制限をして大事な顧客の部屋を確保したり正規料金で販売をします。稼働が上がらないと予測された日は、ただ安売りをするのではなく、あらかじめ時期に応じた複数の価格を設定するなどして販売することにより収益の最大化を図ります。  業務上ではルームアサインという言葉があります。これは予約を頂いているお客様への部屋割りのことを指します。大抵のホテルでは利用客の到着前夜に行うことが多いようです。  またデポジットとはお金を預かることですが、初めてお泊りになるお客様から予約頂いている部屋料金よりも少し多めにお金を預かり、チェックアウトの精算時に利用金額がその金額に満たない場合は返金するシステムのことを指します。ホテルは24時間人の出入りができるので、料金を支払わずホテルを出ていってしまうこともできます。このような人をスキッパーといいますが、それを未然に防ぐために考えだされたシステムです。  またホテルでは好ましからざるお客様も存在します。いつも無茶な要求をしたり、騒いだり、嫌がらせをする方々などを指しますが、ホテルではこのようなお客様をUG(ユージー/Undesirable Guest)と呼んでいます。  その他、予約があるのにお客様が来館されないことをNo show(ノーショウ)と言い、予約が無いのにお客様が来館されることをWalk in(ウォークイン)と言います。  ホテルでは同じ部屋を毎日、違う方々に販売しています。そのため部屋の清掃は徹底的に行われます。また設備や備品・消耗品に不備のないよう手配します。その状況チェックのことをインスペクションと言います。

以上のような用語は、ホテルの宿泊部門で働く場合、日常的に使用されることになります。ただここに挙げた用語は全体のほんの一部で、例えば、料飲部門では料飲部門向けの専門用語が、婚礼部門には婚礼用語など、専門用語が数多く存在します。専門用語を沢山覚えることはホテルの業務そのものを理解することにもつながっていきます。人から聞いて覚えるのではなく、自ら進んで覚える努力をすることが肝要です。専用の本を購入することが一番ですが、インターネット上でもいろいろと見つけることができます。

この記事を書いたのは

奥泉 剛

大手ホテルチェーンの都内シティホテルにて、法人宴会セールスに従事。その後、派遣業界に身を投じ事務系や料飲系派遣の営業として勤務。現在は(株)INGにて転職相談責任者としてコーディネート業務


 

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