ホテルにおける適切なクレーム対処方法とは?教えて!
ホテルに限らず接客業においては、細心の注意を払っていてもミスは起きることがあります。それがきっかけでクレームに発展することは想像できますが、場合によっては全くミスがなくてもクレームが発生することもあります。接客業である以上、クレームは避けては通れないようです。今回、クレームの種類とその対処法をご案内したいと思います。
クレームの種類
クレームのタイプよって対処方法も変わってきますので、寄せられるクレームをいくつかのタイプに分類してその対処方法を説明していたいと思います。
- 明らかな苦情のクレーム
- ホテルの対応に満足が得られなかったというクレーム
- 明らかな「言い掛かり」のクレーム
明らかな苦情のクレームへの対処法
ホテル側の明らかな対応ミスによってお客様に損失を与えてしまったことで発生したクレームについては、対処のスピード感が重要になります。すぐに責任のある立場の従業員が不快な思いをさせてしまったことをお詫びしつつ、最後までお客様の声に耳を傾けることが肝要です。その時にホテル側の立場を少しでも良くしようと言い訳や責任転嫁などをすると、却って火に油を注ぐ結果になってしまいますので注意が必要です。努めてお客様の立場に立って話しを伺えば、お客様にも「理解してくれている」という気持ちが伝わりますし、自ずとクレームの本質が鮮明になってきます。結果的にお客様の気持ちも収まってくることと、その後どのような対応を行えばご納得いただけるのかも見えてきます。
満足が得られなかったというクレームへの対処法
お客様はホテルに対して行き届いたサービスを期待しています。よって「ホテルからの案内が不十分」「スタッフの対応がおざなり」「自分の要望がホテルへ十分に伝わらない」などと感じたこともクレームに発展します。こちらについては、ホテル側の明らかな落ち度とは言えない部分もありますが、少なくともお客様の期待を裏切ってしまったことに対して誠意をもって反省とお詫びを申し上げ、併せて「大変貴重なご意見を賜りまして有難うございます。」と感謝の気持ちを述べるといいでしょう。またその後、同じ様なクレームを頂かないように、従業員全員がクレーム内容を把握し、どのように対処すれば良かったのかを話し合い、導き出された答えを共有していくことが重要でしょう。
明らかな言い掛かりに対する対処法
お客様からクレームが発生すれば、もちろん誠心誠意対応をすべきですが、話の内容を詳しく伺ってみると、ホテルには全く責任がないというケースもあると思います。それにも関わらず、ホテルに賠償を求めるといったお客様も存在します。そのようなお客様に対しては、ホテルには責任がないこと、賠償する義務もないことをはっきり伝える必要があります。ただ高飛車な態度を取れば、そのことがクレームになる可能性もあるので、あくまでも丁寧な対応が必要です。
全てのクレームに対してのまとめ
クレームに対して真摯に対応をしているつもりでも「その態度が気に入らない」と、かえって大きいクレームに発展してしまうことがあります。そのようなことにならないようにいくつか注意点があります。先ずしっかりした姿勢でお客様に向き合い、同情を込めた和らかい表情を作ります。時折相槌を打つなども必要でしょう。「親身になって話を伺っています」という態度を感じて頂く必要があるからです。この態度を最後まで崩すことなく対応することが重要です。 誰しもクレーム対応は快いものではありませんが、誠意をもって対応することで、逆に好評価を頂き、その後リピート顧客になるということも少なくありません。また様々な対応を重ねることで、サービススタッフの応対力の幅を広げることにもなると思います。
お客様から寄せられるクレームもホテルを成長させる大切な要素として捉え、自分たちのホテルをよりご満足いただけるホテルへと成長させ続けてください。