ブラック企業とホワイト企業の見分け方はあるの?教えて!【後編】

前編ではブラック企業に就職しないように注意するにはどんな準備をすればいいのか。採用面接で分かるブラック企業の見分け方についてお話ししました。本編では日本的雇用システムとホワイト企業の労務管理について検証してみたいと思います。

日本的雇用システム

ブラック企業の代名詞として思い浮かぶのは「長時間労働」です。これまで「日本人は働きすぎ」というイメージが世界的に定着していましたが実態はどうなのでしょうか。
私たちは学校の授業で戦後の日本経済が世界に例のない高度経済成長期に入っていったことを習いました。この頃から「日本的雇用慣行」といわれる人事システムが導入され終身雇用、年功序列賃金、企業別組合が定着していきました。現在でも正社員を新卒で一括採用する仕組みは踏襲され続けています。この世界的にも類を見ない雇用の仕組みがこれまでの日本経済の成長を支えてきたわけです。

長時間労働を助長してきた職場の習慣や風潮

従来の残業に対する考え方

・残業が多い人は熱心に仕事をしているという風潮

・定時退社は悪であるかのような企業風土

・残業ありきで1日の仕事量を調整している従業員

・残業代を当てにして働く従業員と生活環境

以上のような習慣や風潮が職場に蔓延し残業が当たり前に思うようになりました。

これによって、仕事を効率的に進めようとしなくなり、業務集中力も欠け結果、生産性も低下していきます。経営者は「もっと働いて生産性を上げろ」、更には「人件費を抑えて利益を上げろ」となり休日出勤やサービス残業が増えブラック化して行ったと考えられます。
そしてバブル経済が崩壊した19913月から失われた20年間は雇用にも暗い影を落とし、従業員はリストラを恐れるあまりサービス残業を余儀なく受け入れました。その結果、長時間労働、過重残業に追い込まれました。

しかし、 過労死や過労自殺の問題が社会問題化したことで政府も動き出し、2019年4月1日以降、「働き方改革関連法」が順次施行されてきました。それでもまだまだブラック企業の数は減りませんが、一般的には周知されてきており就業環境が変わってきました。

ホワイト企業の労務管理

ホワイト企業とは、シンプルに言うと従業員が働きやすい環境である企業のことを指します。「働きやすい労働環境」といっても人それぞれ違います。ここではそんなホワイト企業の労務管理についてご紹介します。転職活動や就職活動の際にお役立て下さい。

ホワイト企業の労務管理

・定時退社が当たり前(繁忙期やトップシーズンの残業は就業規則の範囲内で行われ、法定割増賃金が支給される)

・サービス残業の完全禁止(労働基準法違反をしない・させない)

・有給休暇を取得(計画的付与制度により完全取得を目標にしている)

・福利厚生の充実(住宅手当・家族手当・企業年金・確定拠出年金・財形貯蓄・持株会等がある)

・低い離職率(若者雇用促進法による情報の提供や公開を行っている)

・就業規則、法定3帳簿(賃金台帳・労働者名簿・出勤簿)が整備されている

・賃金規定(給与規定・賞与規定)が整備され昇給、昇格基準が明確化されている

・人事考課における評価の基準が明確で且つ成果が適切に評価される仕組みがある

・産休、育休からの復職支援制度が充実している

LGBTに対する基本方針(権利の尊重や差別の禁止など)が整備されている

・定期的なストレスチェック制度により検査結果を集団的に分析し、職場環境を改善する取組が行われている

労務管理がもたらすメリット

以上のように労務管理は、従業員が安心して業務に打ち込み、その能力を最大化するための環境整備です。単に従業員が働きやすい環境であるだけではなくロイヤルティや仕事へのやりがいを引き出し、生産性を向上させ結果的に企業にメリットをもたらします。従って、労務管理をしっかり行う企業はホワイト企業といえるでしょう。皆さんも転職活動や就職活動で企業研究をする際には労務管理に着目してみてください。

いかがでしたか。
あなたが在職する企業、あるいはあなたが転職を考えている企業の労務管理に不安はないでしょうか。

この記事を書いたのは

平井剛

平井 剛

プリンスホテル退職後、株式会社INGエンタープライズ設立に参画。
取締役副社長として総務管理部門および求人サイト(ホテル求人ドットコム/調理求人ドットコム)の運営を担当。



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