ホテルの部門別利益率ってどうなっているの?教えて!

シティホテルの利益率はどうなっているのでしょうか?その収益構造を部門ごとにひも解いてみたいと思います。またその収益率の影響も受けて、徐々にシティホテルも様変わりしています。そのトレンドもご案内したいと思います。

宿泊部門の収益構造

宿泊部門はフロントスタッフや客室清掃スタッフなどの人件費や、アメニティなどの消耗品費は一定にかかるものの、空間を何度も販売するビジネスなのでコストは限定的であるため、利益率は60~70%が目標値となります。当然、販売価格や宿泊稼働率によって利益率は変動します。

レストラン部門の収益構造

シティホテルのレストランの場合、定休日がないことに加え営業時間も長く、関わる人材として調理とサービススタッフがあるため人件費が相当にかかる構造になっています。また料理や飲料をどの程度販売できるかの正確な予測が難しいため、食材の廃棄ロスなどもあり平均的に20%ほどの利益率になっています。ただ近年は、FBコストコントロールという手法を取るホテルも出てきております。FBコストコントロールは販売価格をより適正に設定し、また販売量も予測しコストを抑える手法になりますが、それにより利益率が飛躍的に向上します。

宴会部門の収益構造

法人や団体・グループの利用を中心とした宴会部門は、あらかじめ人数と販売価格がはっきり決まっています。同じ料飲関係でも宴会部門はレストラン部門とは違い、価格に見合った食材を適量に利用できることから原材料コストを適正にコントロールできます。また併せてサービススタッフの必要人数も事前に把握できるため、繁閑にあわせて配膳会スタッフやアルバイトの人数を調整できます。よって利益率は50%近くになります。

婚礼部門の収益構造

婚礼も一般宴会と同じように、事前に販売価格と人数がはっきりしている点は同じですが、一般宴会と違うのは衣装、美容・着付け、写真撮影、飾り花、司会、印刷、牧師・神主、各種演出など、婚礼売上のうち外部委託の売上高が全体の50%近くにのぼります。そのブライダルパートナー会社・団体への支払歩合額が大きいため、利益率は35%前後となっています。

以上から宿泊部門が一番収益率が高いことが分かります。収益率だけを考えれば客室だけを備えているホテルにすれば経営上一番望ましいですが、シティホテルには社交の場としての要素もあるため、かつては会食や宴会・婚礼の需要も多くあり、様々な業態のレストランや大型の宴会場を持つシティホテルが普通でした。ただリーマンショック以降、宴会需要はグッと減り、少子化により婚礼件数も減ったため、宴会場に固定される人件費や備品類などのコストを考えたとき一定の収益が見込めず、新規にオープンするシティホテルでは宴会場を持たないケースが増えています。またミシュランなどの格付け機関によりホテル以外にも高級で美味しいレストランがあることが世間に周知され、ホテルのレストランにも影響が出てきたことに加え、上記のように利益率が低いこともあり、朝食からディナーまでをひとつのレストランで賄えるオールデイダイニングなどを中心に12店舗しか持たないシティホテルが増えています。

この記事を書いたのは

okuizumi

奥泉 剛

大手ホテルチェーンの都内シティホテルにて、法人宴会セールスに従事。その後、派遣業界に身を投じ事務系や料飲系派遣の営業として勤務。現在は(株)INGにて転職相談責任者としてコーディネート業務



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